(あらすじ)22世紀初頭、社会のほとんどをhIEと呼ばれる人型ロボットに任せた世界。21世紀中ごろに超高度AIと呼ばれる汎用人工知能が完成し、人類知能を凌駕、人類は自らより遥かに高度な知性を持つ道具とともに生きていた。100年あまりで急激に進行した少子高齢化により労働力は大幅に減少したが、その穴をhIEが埋めることで社会は高度に自動化され、生活は21世紀初頭よりも豊かになっていた。 そんな中、hIEの行動管理クラウドのプラットフォーム企業「ミームフレーム社」の研究所から5体のレイシア級hIEが逃亡する。買い物帰りの路上、怪現象によって暴走したhIEに襲われるアラト。窮地から救ってくれたのは、レイシアと名乗る美しいhIEだった。
このアニメのジャンルは、主人公の少年が、アンドロイドの少女と出会って物語が展開していく、近未来型ボーイ・ミーツ・ガールものである。
こういう設定のマンガやアニメは星の数ほどあるわけで、魅せるアニメにしていくためには、どこまでオリジナリティを出していけるかがカギになる。
第1話は、主人公アラトと、アンドロイドのレイシアが出会い、契約を交わすわけだが、そこに必然性はなく、相変わらずのご都合主義である。
ただ、契約のときにオーナーとなるアラトに、レイシアが「私と契約することで、オーナーが裁判に巻き込まれることが・・・」と言うあたりはちょっと新しい。
そして第2話。なぜかアラトの妹ちゃんがレイシアを芸能事務所に推薦し、レイシアはその美貌でスカウトされ、モデルとしてデビューを果たしてしまう。
これについては、アンドロイドなのだから、いくらでもキレイなものをつくれるんだし、レイシアが特別キレイな理由がわからんな、などと考えていた。
しかし、一応これらは第3話の伏線であった。
レイシアはモデルデビューを果たしたせいで、ストーカーに狙われることになる。また、レイシアはストーカーを排除(殺害)しようとするのだが、そこで第1話でレイシアが言った「主人公が裁判で責任を問われる」というセリフが使われるわけだ。
多少強引であったり、説明不足なところはある(特にレイシアが車にはねられたぐらいで機能を停止するだろうか?)。しかし、第3話では、冒頭のお色気シーンを含め、かなり盛り返してきた感じがする。
だが、絵コンテや見せ場のバトルシーンで足りない表現や、動画の動きの悪さも目立っている。
例えば、レイシアが車に跳ねられるシーンはどう考えても映像化するべきだ。また、レレイシアと紅霞のバトルシーンでは、画面が切り替わった瞬間レイシアが壁に叩きつけられているシーンがあるけれど、そこは紅霞がレイシアを弾き飛ばす打撃シーンを入れるべきだと思う。
また、主人公がストーカーに殴り掛かるシーンの作画もイマイチ。そんな猫パンチが効くとでもいうのか?
ビートレスの製作は、ディオメディア。
これまでの作品は、以下の通り。
風夏、僕の彼女がマジメすぎるしょびっちな件、迷家
艦これ、ガーリッシュナンバー、アホガール
アホガール、艦これ、ガーリッシュナンバーは最終話まで完走した。その中で、作画の甘さや、動画への違和感を感じたことはなかったと思う。
でも、しょびっち~は、確か、作画がいまいちであったか・・・?
もしかしたら、ディオメディアには製作1課、2課、というような、いくつかのグループがあるのかもしれないが、できれば、ビートレスの作画はもう少しがんばってほしいものである。
ただし、冒頭の膝枕までの一連のシーンは、なぜかすごい作画が良かった。
「異世界はスマートフォンとともに」も水着回は妙に作画が良かったが、やっぱりこういうシーンでは力が入ってしまうものなのだろうか。