(あらすじ)ついに南極行きの切符を手に入れたキマリたちは、同行者として南極に行くために身につけなければならない技術や知識を学ぶため、3日間に渡る夏期訓練に臨む。座学から野外でのフィールドワークまで、様々な訓練を行う施設がある山の麓までやってきたキマリたちは、そこで今回の南極観測隊の隊長である藤堂吟から挨拶を受けるが、報瀬だけは隊長の言葉に険しい表情を浮かべる。
正直、あまりパッとしないタイトルだったので、あまり期待はしていなかったのだが、今期、トップクラスに面白いアニメである。
アニメがひたすら量産されるなか、女子高生が南極に行く、というストーリーはなかなか新しい。
キャラクター4人はみんな個性的。
作画・音楽もよい。
脚本も、実際にありそうなドタバタ劇を、違和感なく展開している。
また、絵コンテも、非常に丁寧につくりこまれているという感じがする。
第4話のAパートでパート、キマリと母のバトル(?)が特に秀逸で、キマリの母がいかに怖いかを妹ちゃんと父親の行動で示し、さらにキマリの母の尋常ではない怒りを人参を斬る包丁、ぐつぐつ煮込まれる鍋で表現している。
絵と必要最小限のセリフで、この家族の力関係を視聴者に示しているあたり、上から目線な言い方になってしまうが、アニメの作り方を知っているプロの仕事だな、などと思ってしまう。
もう一つ気に入っているのが、主人公玉木マリの声優に水無瀬いのりさんが起用されたことである。
ここしばらく、水無瀬いのりさんの役といえば、干物妹!うまるちゃんRの金剛ヒカリ、 少女終末旅行のチーちゃん、 徒然チルドレンの高野千鶴、Re:CREATORSのメテオラ、政宗くんのリベンジの小岩井吉乃など、比較的おとなしかったり、クールなキャラが多かった。
水瀬いのりさんは、どんな役でも非常に上手にこなしてしまうが、今回のキマリのように、元気な女の子キャラの演技が合っているのではないかと思う。
ところで、このアニメでひとつだけ気になっているのは、白石結月の決まり文句(?)の「軽く死ねますね」。
正直、かなり不快だ。このあと、南極に行ったときに、意味をもってくるのかもしれないが。