「ロードオブヴァーミリオン紅蓮の王」は、スクウェア・エニックスより発売されたオンライントレーディングカードアーケードゲーム「LORD of VERMILION」(ロード オブ ヴァーミリオン)のアニメ化作品である。
この「LORD of VERMILION」は、今年で10周年を迎えるそうだ。
そしてこのアニメ、「ロードオブヴァーミリオン紅蓮の王」は、いわゆるゲーム販促アニメということになる。
ついこの間まで、ゲームの販促アニメはつまらない、というのが筆者の中の定説であった。
ゲーム販促アニメは、原作が無いにもかかわらず、時間も無いなかでシナリオが作られるため―――――というのが、筆者の勝手な想像である。
しかし、今年の春アニメ、「ウマ娘」と「ラストピリオド」は、ゲーム販促アニメでありながら、他のアニメに勝るとも劣らない面白さであった。
では、ロード・オブ・ヴァーミリオンはどうか、ということだが、第1話を見た限りでは、あまり出来がよろしくないようである。
序盤は、最近のアニメにあるよくある展開。
なんの前触れもなく戦闘シーンを入れて、視聴者を引きつけようというものだ。
戦闘シーンはそれなりに迫力があったし、謎が残るので、悪くない出来であった。
しかし、そのあとの話で少しずつ気になるところが出てくる。
空想上の話とはいえ、笑いを取らないシリアスな話だけで勝負するなら、ある程度、世界観の中の整合性や、登場人物たちには現実的な行動を取るべきだと思う。
第1話で特におかしかったのが、主人公たちがよくわからない化物に対して対抗しようとするところだ。
あんな化け物相手に、木刀どころか木の棒で殴りかかるなど、あまりにも不自然すぎる。
おそらく、序盤に入れた小手のシーンとのつながりをもたせなかったのだろうが、せめて怪物は人間程度の大きさにして、主人公には木刀でも持たせるべきではないか。
特におかしいのはそのシーンだが、他でもなにかちょっと違うな、というシーンが散見される。
アニメは3話まで我慢するべき、というが、第1話で、監督や作画スタッフの力量は、概ね分かってしまうものだ。
録画はしておくが、多分このあとはみないまま、HDDから消去してしまうと思われる。