『異世界チート魔術師』は、内田健氏による同名ライトノベルのアニメ化作品である。
小説投稿サイト「小説家になろう」のひとつだ。文庫版は、ヒーロー文庫より既刊10巻(2019年6月現在)が刊行されている。
ストーリーは、タイトル通り。異世界に召喚された普通の高校生が、異世界でチートな魔術師になってしまうというものだ。
このあたりは、もう異世界もののテンプレート。
とはいえ、この点についてもう突っ込む気はない。漫画や小説が量産されるこの時代、新しいネタなんてのはなかなか出てこないのは当たり前。
綺麗な画と、そこそこのストーリーでいいアニメをつくって欲しい。
かなりハードルは下げているのだが、第1話は、かなり苦しい出来。
シナリオは超改悪。
動画の動きがかなり不自然だし、間も良くない。
ついでに小物のデザインのセンスも悪い。
小説とコミックスは悪くないのに。
どうしてこうなった。
まずは、魔法陣出現のシーン。
太一が凛に離れろ!
とか言うんだけど、なんで自分は離れないのかと・・・
これはアニオリなんだけど、なんでこうしたのか理解に苦しむ。
直立不動で横たわっている凛。
もうちょっとこう、ポーズとかあるだろう。
抱きかかえられるシーンも不自然。
主人公の右手は、どこにあるの・・・・?
この画を書いた人は、女の子を抱きかかえたことが無いんだろう。
3人組の冒険者に助けてもらったあと、なぜかすねている凛。
これもアニオリなんだけど、いつ化物が出てくるかもしれない夜の草原で一人になるとかありえない。
小説にあった、ちょっとしたエピソードをふくらませてきたんだろうけど・・・
また、原作では、3人組の冒険者から、もっと重要な情報がもたらさせるんだけど、カットするべきじゃなかった。
冒険者ギルドで、水晶が光るんだけど、時間短すぎ。
ここはこの二人がどれだけチートなのか、というところの見せ場だ。
もっと時間を長くして、派手な演出をすべきじゃないか?
極めつけはこの魔力判定機。
デザインがダサすぎ。
最後に、弟子になるってくだりで、二人がびっくりするんだけど、そんなに驚くところか・・・・?
というわけで、ひっかかるところが多すぎる。
はりきってアニメオリジナルの脚本をつくろうとしたのだが、よけいなものが多く、逆に必要が情報がカットされている。
普通に小説かコミックスをそのままアニメ化しておいた方がずっとマシだった。
高橋李依さんがヒロインの声優なので、じっくりみたいところだけど、これは無理そうだなぁ。
高木さんがあるから、これはみなくてもいいかな。