TVアニメ「宇崎ちゃんは遊びたい!」は、丈氏による同名漫画のアニメ化作品だ。
原作コミックスの人気は、説明不要だろう。
童顔+巨乳の宇崎ちゃんが、ウザさ全開で、大学生の桜井にからんでいく、ラブコメで、新刊が発売されると、必ず販売数ランキングの上位に食い込んでくる。
制作会社は、「けものみち」をつくったENGIなので、今回のアニメ化に関しては、かなり期待していたのだが・・・
○ストーリー、脚本
アバンでは、宇崎ちゃんが桜井にからんでいく過程が描かれたけど、いるかな、これ。
宇崎ちゃんは、桜井のぼっち状態にからんでいった、というよりは、高校生のころから無自覚ながら桜井にほのかな恋心をいだいていて、大学生活で徐々に接近していった・・・みたいな印象がある。
原作ファンとしては、なにか違う印象を受けた。
それから、原作では後から出てきた宇崎ちゃんの高校生のシーンも、第1話で持ってくる必要があったかどうか。
脚本では、ずいぶん改変が入っている。けれど、あんまり感心しなかった。
○絵コンテ・演出
絵コンテも、感心しない点が一つ。
原作で、「ぼっち映画」に対して宇崎ちゃんが盛大に吹くシーンがあるんだけど、それがカットされてしまった。
あれは、大画面でみたかったな・・・。
そして、最大の問題が、このクソキャット。
ウザイというか、不快なレベルだ。
なぜ、あんなのを組み込んでいるのか、理解に苦しむ。
全体的に、話のテンポもちょっと遅い。もっと軽快に話を進めてもいいのではなかろうか。
○キャラクター
キャラデザは原作通りで問題なし。
個人的に、八重歯は白くしてほしいけど、まぁしょうがないか。
○声優
大空直美さんの演技は熟練の域。
宇崎ちゃんのウザさが増幅されている。
自分は、ガヴリールドロップアウトをみているので大空直美さんの演技には慣れているけれど、ちょっとウザすぎる、と思う人もいるかもしれない。
○作画
作画のクオリティには文句なし。
背景もすごい出来。
○総評
春アニメでは、「かぐや様」「かくしごと」のように、原作を生かしきった名作があった。
「宇崎ちゃん」のアニメ化は、「けものみち」を制作したENGIさんが手掛けるということで、すごく期待していたんだけど、ちょっと残念な感じはした。
とまぁ色々書いてきたけれど、あの猫がいなけりゃ、概ね満足できたかもしれない。
これからも出てくるんだろうけど、慣れるかな、あのクソキャットに・・・。