『魔女の旅々』(まじょのたびたび)は、白石定規氏による同名小説のアニメ化作品である。
小説は、現在14巻まで発売されており、コミカライズも出ている。
amazonを見てみると、小説は評価が高い方がやや多いものの、コミカライズは、賛否両論の「否」が目立つ。
第1話を読むことができるので、自分も読んでみたが、あまり感心しなかった。
さて、アニメの第2話で、サヤがマスターキーを使って、イレイナの部屋に侵入するシーンがある。
これは、アウトじゃないか・・・かなり重大な犯罪だ。
「アニメでは殺人や強盗などの犯罪が普通に起きるだろう?宿屋の主人がマスターキーを使って部屋に忍び込むのはダメなのか?」と聞かれると言葉に窮する。
だが、「魔女の旅旅」のそれは、感覚的に、何かが違っているとしか思えない。
それから、サヤはイレイナを街に留めるために、イレイナのブローチを盗んで隠してしまう。
その事実が発覚したあと、イレイナとサヤは、なんか距離が縮まって、感動的な良い話にまとめていたようにみえたけど・・・
これも普通にアウトでは?
こんなシーンをしれっと出してくるあたり、原作者さんの倫理観に疑問符がつく。
魔女が旅をするというコンセプトは良い。
アニメ化にあたって、もしかしたら変えてくるかもしれないと思っていたが・・・
これをそのままアニメ化する制作会社も、ちょっとどうかしているんじゃなかろうか。
第1話で、フラン先生がイレイナを雑用として使い倒したあげく、試験で半殺し(?)にしようとしたシーンもどうかと思った。
フラン先生がイレイナを痛めつけた理由は、両親からの依頼だったけど・・・
母親の表情のチョイスも何かおかしい。
我が子を千尋の谷に落とす、という話はよくある。
だがしかし、この「魔女の旅旅」は、キャラクターの表情だったり、台詞の選び方だったり、何かこちらの性に合わない。
少なくとも、第1話、第2話をみて、面白いとは思えなかった。
この魔女の旅旅は、名作「キノの旅」と並べられるようだが、とてもキノの旅に並ぶような感じはしない。
作画はとにかく良いし、本渡楓さんも好演してるんだけど、次回からは見る気にならないかな。