TVアニメ「ゾンビランドサガリベンジ」は、MAPPA、エイベックス・ピクチャーズ、Cygames共同企画によるオリジナルアニメであり、2018年10月から12月にかけて放送された『ゾンビランドサガ』の続編である。
前作、「ゾンビランドサガ」は、奇跡的ともいえる傑作であった。
オープニングで主人公の女の子が車にはねられて死亡するという衝撃的な展開ではじまり、タイトルからゾンビが活躍するファンタジーものかと思いきや、ゾンビになった女の子たちを集めてアイドルチームを立ち上げ佐賀県の町おこしを担うという、まさしく日本中のアニメファンの度肝を抜いた。
それだけでも物語のインパクトは十分。
それに加え、フランシュシュのキャラクターはみんな可愛く個性的で、さらに宮野真守さんのポテンシャルを120%生かした巽 幸太郎というキャラクターは、量産されるアニメの中で抜群の存在感を放った。
作品の評価は高く、2018年に行われたランキングでは、多くの部門で1位を獲得した。
で、この「リベンジ」である。
好きな作品だけに、続編は嬉しい。
と同時に、この「リベンジ」で何をやるのか気になっていた。
ネタは全て割れている。
前作で視聴者の度肝を抜いた展開は使えない。
はたして、前作をしのぐ物語をつくりだせるのかどうか。
第1話をみた限りでは、やはりというか、かなり低調なものになってしまっている。
少なくとも、前作の1話のインパクトには遠く及ばない。
特に、主人公たちが自分たちのミスで苦境に陥って、さらに酒に逃げるとかいう展開は、漫画やアニメではやってはいけないマイナスの展開だ。荒木飛呂彦先生が言うところの、いわゆるダメ・パターンというやつである。
だいたい、死んだ女の子をゾンビにしてまで蘇らせて夢をかなえてあげようとした男が、ちょっと借金をこさえたぐらいで酒に逃げるものか。
自分の知っている巽 幸太郎は、そんなやわな男じゃない。
第1話で良かったのは、冒頭の歌ぐらい。
そこは「らしい」展開だったが、はたしてここから面白い展開になってくれるだろうか。