ここまでかなり面白かった魔法少女俺。
第5回は、SHIROBAKOのパロディにシン・ゴジラの風味を足したよく分からない話を繰り出してきた。
正直、かなりつまらなかった。
ギャグアニメにおいて、パロディを入れることは悪くない。というか、自分はかなり好きな方だ。
だが、アニメの中にパロディを入れるには、最低限のルールがある。
それは、メインの話から外れてはいけない、ということだ。
「魔法少女俺」は、ここまでかなり面白かった。
「魔法少女俺」のタイトルをみて、大橋彩香さんの元気あふれるOPをみたあとでは、とりあえず視聴者の頭の中は、今回は主人公の卯野さきちゃんを始めとするキャラクター達が、どんな面白いことをみせてくれるんだろう、という期待でいっぱいのはずだ。
そこへ、まったく知らないキャラクター達が出てきてSHIROBAKOやシン・ゴジラのパロディをやられても、しらけるだけである。
例えになっているかどうかわからないが、レストランでハンバーグランチを頼んでいるのに、こっちの方が美味しいから!とラーメンを出されても、客としてはふざけんな、と思うだけだ。
今期のパロディといえば、「ラストピリオド」が記憶に新しい。
傑作と名高い「ひぐらしのなく頃に」を、かなり大胆にぶっ込んできた。
だが、あれはあくまでラストピリオドの主要キャラがメインで、その世界の中でパロディをみせるから面白いのだ。
だから、あんなパロディをやりたいのであれば、主人公たちメインの話にするべきである。
例えば、卯野さきちゃんらがアニメのキャラソングを歌うことになったけど、アニメが完成しないとキャラソングは発売できない、卯野さきちゃんらが奮闘してアニメを完成させるけど、チジラが止まらない、そこで魔法少女俺に変身し、チジラのクチの中に完成したアニメを叩き込んで、一件落着―――――
というシナリオであれば、今回のパロディに突っ込まれたネタも頭に入ってきて、それなりに楽しめたかもしれない。
そういえば、ラストはせっかく作ったアニメは関係なく、突然魔法少女俺達が乱入してキックを見舞って終わった。製作者は無意味なところが面白い、と思ったのかもしれないが、それも正直シラケただけだ。
もしかしたら原作ストックが少ないのでこういった話にしたのかもしれない。だが、正直上手いやり方とはいえない。
今までの話が面白かっただけに、残念な回であった。