「最初からグローバルスタンダードを目指した作品を作ろう」というスローガンに基づき、制作された「ジビエート」の第2話が放送された。
第1話にもおかしな箇所が多かったが、第2話はさらにおかしな箇所が多数。
正直、視聴するのが辛いレベル。
著名なクリエイターが集まっていながら、なぜこんなことになってしまったのか、過去の記事から考察してみたい。
1.脚本を書いているのは誰か
公式HPから、企画・原作・製作総指揮を努めているのは青木良氏である。
後で紹介する記事でも分かるけれども、脚本を書いているのは青木良氏と思われる。
2.青木良氏の経歴
経歴は不明だ。
ネットで検索してみると、wikiは無い。
「青木良 脚本」で検索してみても、ほとんど経歴は出てこない。
辛うじて、2014年に『Bonjour 恋味パティスリー)』のシリーズ構成、2016年に『エンドライド』の企画原案を手がけているらしいことが分かる。
ここから考えられるのは、青木良氏は、①アニメの脚本、原作を書いたことがない。もしくは、②書いたけれども記録に残っていない。ということになる。
しかしこの情報化時代に、②という可能性は低い。①の可能性が高いだろう。
3.脚本の体制
以下のHPに、青木良氏のインタビューが掲載されている。
そこから、気になる文章をピックアップした。
- 青木氏は、これまで、製作委員会方式の作品にいくつか関わってきた。
- ほとんどの作品では企画に関わるあらゆる人たちが意見を出すため、企画意図が当初から大きくズレてしまう状況が生まれる。
- 脚本内容を関係者が集まって検討する打ち合わせの場があるが、そこでフラッシュアイデアが連発されるために本来描く筈のテーマがよれてしまう。
- 日本のアニメで海外ヒットしたものを見てみると、そうした「よれる」ことが少ない形で作られた作品であることが多い。
- だから、自分の担当するパートを増やし、「こういう作品にしたい!」という根本がブレないよう製作するため、原作と製作総指揮のダブルクレジットにした。
これらから考えると、「青木良氏は、ジビエートの脚本を検討する打ち合わせを無くしている」、さらに、「青木良氏が誰からもダメ出しされることなく、一人で脚本を書いている」ということになる。
4.青木良氏は、どのような感性の持ち主か
以下のリンクでは、青木良氏とキャラクターデザインを務めた天野氏のインタビュー記事が掲載されている。
インタビューで、青木氏は、なかなか興味深いことを語っている。
- 日本のアニメはガラパゴス化しつつある。日本のファンの期待に応えるため、外国人には理解しづらい部分が多くなってきている。
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例えば、「キャラ変」。好意的な態度と敵対的な態度を行き来するツンデレなどは典型的だが、ハリウッド映画の場合はキャラクターに一貫性が求められる。
この見方は、いかがなものだろうか。個人的には、ちょっとずれていると言うか、個性的な考えを持った人のように思える。
5.まとめ
さて、「なぜジビエートはこんなことになってしまったのか」という問に対し、上の考察をまとめると、こうなる。
今までに脚本を書いたことがない、個性的な考えを持った人が、誰からもダメ出しをされることなく、ジビエートの脚本を書いているため、こんなことになってしまっている。
わりと当たっているような気もするが、はたして真実やいかに。
少なくとも、第2話で、「剣道初段のヒロイン」が、「タイムスリップしてきた侍」の力を見極める、なんておかしなシーンを止める人がいないのは事実だ。