TVアニメ「オルタンシア・サーガ」は、スマートフォンアプリ『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』を基につくられたアニメである。
スマホゲームを基にしたアニメは、だいたいがつまらない。というのはもう何度も書いてきた。
それに加え、中世のような時代を舞台とした戦記物のアニメも、だいたいつまらないものになってしまう。
理由はいくつかある。
まずは脚本。
戦記物というと、基本的には国同士の戦争という話になる。国同士の政治的な関係などの難しいテーマを上手く消化して、面白いと思えるような脚本を書くのは、至難の業と思われる。
ただでさえ難しいのに、スマホゲームに合わせて脚本を書いたところで、まともなものが出来てくるわけがない。
次に作画。
戦記物なんだから、当然大人数の合戦のシーンが必要となってくる。だが、深夜アニメにはたいした予算もかけられないから、多くの人が動くような迫力ある戦闘シーンをつくるのは難しい。
「オルタンシア・サーガ」はまだがんばっていたほう。しかし、みんな動かすのは大変だから、多くの死人が広場にただ倒れているという不自然なシーンを描くことになってしまう。
そして、このオルタンシア・サーガには別の問題もある。
主人公アルフレッドを演じる細谷さんと、主人公を補佐するモーリスを演じる津田さんの声がまるで合っていない。
津田さんは上手なんだけど、どちらかというとアクの強い個性的な演技をする。ゴールデンカムイの尾形のようなハマリ役もあるけれど、キャラクターと合わないと津田さんの演技が違和感となって作品の質を落とす、なんてことにもなりかねない。
作画は良い。
ライデンフィルムさんは、がんばってるな。
というわけで、第1話は、作画が良かったぐらいで、ストーリーには感心しないし、主人公の声があってないという残念な点もあった。
今季もかなり面白そうな作品が多いし、これは特に観る必要はないかな。