TVアニメ『ドラゴン、家を買う。』は、原作:多貫カヲ氏、作画:絢薔子氏による漫画のアニメ化作品である。
第1話の出来は、かなり良好だ。
作画はキレイだし、動画の動きも悪くない。
ストーリーは原作準拠だし、会話のテンポが非常に良く、思わずクスリとさせられる。
そしてナレーションは、まさかの森本レオさん。
78歳だというのに、その声にはいささかの陰りもみえない。
作風にも合っている。
というわけで、アニメの作品としては、非常に高評価を与えざるを得ない。
あとは、この話を面白いといえるかどうか、である。
ドラゴンが家を買うという、かなり限定されたフィールドの中、どこまで話を膨らませられるか。
そしてちょっと問題なのが、主人公のドラゴンが、とにかく女々しいということである。
ワールドトリガーのオッサムのように力は無いけどがんばるとか、こみっくがーるずのかおす先生のようにめっちゃ泣くけど諦めずに夢を追いかけるというのなら応援のしがいがある。
しかし、安住の隠れ家を求めて旅をする話というのは、ずっとマイナスの展開をみせられているようで、あまりワクワクするものではない。
前述のように笑える話ではあるから、ひまつぶしに観ても良いとは思う。
だがしかし、アニメが湯水のごとく生み出されるこの状況で、注目される作品になるかどうかは微妙なところだ。
ただいま、第1巻は無料公開中。