TVアニメ『転生貴族の異世界冒険録〜自重を知らない神々の使徒〜』は、夜州氏によるライトノベルのアニメ化作品である。
「小説家になろう」にて連載され、書籍がサーガフォレスト(一二三書房)より刊行されている。
コミックスは現在9巻まで発売されているところをみると、そこそこ人気がある作品らしい。
さて、基本的なストーリーや設定は、異世界アニメのテンプレートの嵐である。
主人公は、現実世界で不慮の事故により死亡。
裕福な貴族の子供に転生。
異世界は中世に似た世界。
魔法があり、魔物がいる。
主人公は神様にチートな能力を与えられる。
ステータスで自分の能力を確認できる。
このプラットフォームを使うのは、ある程度許容しよう。
とはいえ、脚本にセンスを感じない。
原作を色々変えているようだが、だいたいが逆効果。
特にダメなのが、自分で勝手にピンチを招いていることだ。
自分で召喚した魔物を討伐しても、観ているこちらとしては白けるばかり。
当然、こんなおかしなシーンは原作にない。
アニメでは1話の後半に見せ場をつくらなければならないから、無理やり入れたんだろう。
これは話の中でやっちゃいけないことだと、荒木飛呂彦先生が著書のなかで指摘している。話づくりで何が大事か、まずは先生の著書を読んで勉強していただきたいところだ。
この調子なら、今後面白くなる可能性は少ない。
おそらく、途中で切ることになるだろう。